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シリアスからギャグまで書きなぐり。  ギン乱(BLEACH)と主ビア(DQ5)を取り扱っています。
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間が空いてしまいました。

3.届かない思いならばキスなんてしないで



「眠れないの?」
夜風に当たるリュカにビアンカが話しかけた。
「昔みたいにほっぺにキスしてくれたら寝れるかも」
「は?」
悪戯な笑顔を浮かべながら、からかうようにリュカが続ける。
「昔はしてくれたでしょ?」
「いつの話よ!それに、ほっぺじゃなくておでこでしょ!」
「ちゃんと覚えてるじゃないか」
「リュカ!」
頬を染めながらビアンカが声を上げる。
口調は怒っていても、その表情からは全く怒気を感じない。
無意識の上目使いが心をざわつかせる。
だから、今日は少し甘えてみようと思った。
「してくれないの?」
挑戦的な笑みでビアンカを見つめる。
この駆け引きにビアンカが乗ってきてくれるとは思わない。
ただ、言ってみてもいいのではないかと思ったのだ。
黙っていても、いずれ別れの時はやってくるのだから。
「・・・・これで最後だからね」
彼女の髪が僕の頬を優しくくすぐった後、額に唇が触れた。

「ちゃんと暖かくして寝てね」
そう言って、ビアンカはリュカの元を離れた。
優しげな微笑みの中にどこか陰りが見えたのは、僕の欲目だろうか。

ほんの一瞬、かすめるようにして触れられただけだった。
それでも触れられた場所は十分すぎるほどの熱を持つ。
彼女が近づいたときの香りが頭をボーっとさせる。
これだけのことで体中が満たされるようだ。
同時にもっと欲しいと渇きを覚える。
けれど。
これで最後。
もう、彼女の唇が僕に触れることはない。
その事実に、リュカは眉を寄せ苦しげな表情で胸を抑えた。

夜風が冷たくリュカを通り抜ける。
リュカは自分自身をきつく抱きしめた。
僅かに感じた彼女の香りを、ぬくもりを抱いて眠ろう。
せめて夢の中では彼女の側にいられるように。




結婚前のどこか。場所はまぁ適当で。
さんざん既出だと思いますが、このお題ではやはりこの時期しかないでしょう!
主ビアが最も切ない時期ですからね。
主ビア前提のフローラさんでもいいかと思ったけど、ビアンカ以外にキスするとかダメぜったい!

拍手[8回]

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やる気のなくならないうちにどんどん行こうと思います。


2.貴方からの口付けは甘く切な過ぎて


最初は手の甲だった。
次は手首。その次は腕、肘、二の腕、肩、鎖骨。
今日は首筋。
カウントダウンが近づいてくる。
最初は触れるだけだったのに。
今ではそこにしっかりと舌が這い、華が咲く。
その時間も徐々に長く。

そういう知識がないわけじゃない。
夫婦なんだから体を重ねるのはごく自然なことだと思う。
けれどリュカは、夫婦になって初めての夜、緊張してガチガチになっている私に『ゆっくり夫婦になっていこう』と優しく微笑んでくれた。
ホッとした反面、少し残念に思った。
ゆっくりとは言うものの、今まで幼馴染だった私たちが夫婦になっていくためには今日みたいなきっかけが必要だったんじゃないかと思ったのだ。
いつかまたそういう雰囲気になるのかも、なんてのんきに考えていた。
でも、私のゆっくりとリュカのゆっくりは少し違っていた。
リュカの中では計画的に、そして確実にその日を迎えようとしていた。

毎晩繰り返される儀式のような時間。
二人が眠りにつく前に、それはやってくる。
私の体に口づけた後、おやすみと言ってリュカはベッドに入る。
最初はちょっとした遊びのようで、ただのスキンシップと思っていた。
おやすみと言うリュカの笑顔は日中のものと変わらない。
しかし日を追うごとにその笑顔には艶が増していった。
最近じゃ私の目を見つめながら口づけてくるんだから、初めての夜よりもよっぽど緊張する。
その日が近いことを確実に私に突きつけてくる。
口づけを終えるときに眉を寄せて、大きく息をついて苦しそうに私から離れる。
だんだんと笑顔が切ないものに変わっていく。
それから解放してあげたいと思うけど、もう我慢しなくていいという勇気もない。
覚悟なんてとうにできているけど、自分から言うのは恥ずかしい。
どうかそれまではあなたに甘えさせてほしい。
せめて最後のカウントを告げる口づけが唇に届くまで。
その時は全部全部受け入れるから。

「もういい?」
耳元で囁かれる日まであと数日。






焦らす嫁といっぱいいっぱいの夫。
基本的には初夜でゴーでも焦らしプレイもいける派ですが、ぼっちゃんがそんなに我慢できるとは思えない。

拍手[12回]

秋の夜長ということで、リハビリがてらお題に挑戦したいと思います。
前のお題もうやむやになっているのになぁと思いつつ、そこはもううやむやのなんやかんやでお願いします。

では、今回挑戦するお題はこれです。

5つのキスのお題配布所さま(http://www.geocities.jp/gensou_yuugi/kiss5.html)
S:長めのタイトルその7
1.好きだからキスしたい。この感情はいけないことですか?
2.貴方からの口付けは甘く切な過ぎて
3.届かない思いならばキスなんてしないで
4.貴方のために選んだ色だから、今度は貴方から
5.欲しいのは貴方からの優しい口付けだけ


ラブいののリハビリってことで。
ではとりあえず「1.好きだからキスしたい。この感情はいけないことですか?」に挑戦です。




クスクスと楽しげな声が聞こえる。
振り向かなくてもそれが誰のものか分かる。
彼女が一緒に来てくれることになってから、パーティーに華やかさが加わった。
仲間のみんなも彼女の同行をとても喜んでくれている。
中でも取り立てて喜んでいるのはプックルだった。
暇さえあれば彼女の足元(正確には腰元だが)にまとわりついている。
彼女も久しぶりの再会にとても嬉しそうだ。

「こんなに大きくなったのに、相変わらず甘えん坊ね」
花のような笑顔でプックルに語りかける彼女の視線は本当に優しい。
ビアンカが座りこむとプックルもそれに寄り添うように腰を下ろす。
彼女が首周りを撫でてやると気持ちよさそうに喉を鳴らす。
そしてプックルはビアンカの顔をペロペロ舐め始めた。
「ちょっと、くすぐったいわ、プックル」
苦笑しながらも、その手はプックルの頭を撫でている。
大変微笑ましい光景だ。
「プックルは本当にビアンカ殿が好きなんですね」
誰に語りかけるでもなく、ピエールはつぶやいた。
たまにはこんな時間もよいものだ、愛刀を磨いていると、微笑ましいとはお世辞にもいえないオーラを身に纏った男が横を通り過ぎた。
男は彼女の横にスッと座り込むと、流れるような動作で彼女の顎を自分の方に向け、唇を重ねた。
突然のことに彼女が顔を真っ赤にしながら固まっていると、
「僕も大好きなのに。プックルばっかりずるいでしょ?」
と、飄々と口を走らせた。
何か?とでも言いたげな男はそのままもう一度彼女に唇を重ねようとした。
「ちょ、ちょっと!待って!」
「プックルはよくて僕はダメなの?」
「そういうことじゃないでしょ!」

彼女の側にいたはずのプックルでさえ、もう慣れっことばかりにその場所を男に譲った。
これもこのパーティーの微笑ましい光景の一部だ。
じゃれる二人の声をBGMに今日も愛刀の手入れに余念がないピエールであった。



5つ完成させられたらpixivにも上げようと思います。
どうなることやら。

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ネット環境が整いました。
これで家族に気兼ねをせずに、妄想活動ができます。
やっと新しい生活にも慣れ始めてきましたので、ふわっとしたかんじで二次活動を再開できればなぁと思います。




もしも。
もしも僕が王位継承者でなければ。
君は迷わずに僕についてきてくれたのかな。
グランバニアの王子として生まれなければ。
父が王でなければ。
父の子に生まれなければ。
もしも。
もしも。

「あなたはあなたよ。あなたはパパスおじ様の大切な子で、グランバニアにとってなくてはならない人。その全てがあなただわ」

ねぇ、もしも僕があのままあの村に居続けたなら、何も知らずに一生過ごしていたなら、君は僕と今も一緒にいてくれた?

「もしもの話なんて意味がないわ。もしもの話が叶うなら、私は今ごろどこかのお姫様で、お城であなたと幸せに暮らしてる」

君がどこかのお姫様だったなら、僕たちは出会わなかっただろう。
君がアルカパの宿屋の娘で、ダンカンさんたちの娘だったから、僕は君を知ることができた。
君の言うとおりだね。
架空の夢物語に希望を寄せた時期はもう過ぎた。
夢の中には何の救いもない。
残酷な現実を思い知らされるだけだ。

じゃあ、僕らが一緒にいるにはどうしたらいい?
どうしたらよかったんだ?

「あきらめて・・・ください」
そんなことができるならもうやっている。
「ビアンカじゃなきゃ嫌だ」
ランプの淡い光が、彼女の途方に暮れた顔を映し出していた。
困らせたいわけじゃない。
ただ受け入れてほしかった。



結局のところ  どこかで入れるかもしれない場面

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いつぞやの続きです。


「いつも眠りは浅いほうだから」
旅をしてると気配に敏感になるんだ、と彼は笑って言ったけれど、ビアンカは笑えなかった。
「それっていつも仮眠してるみたいな状態ってこと?」
「うーん、でもそれに慣れちゃってるからな。仮眠ってかんじでもないけど」
心配そうに眉を寄せるビアンカにリュカは気づかない。
「言われてみればあんなにぐっすり寝たのは久しぶりかもしれない」
「うちに泊まった時?久々のベッドだったの?」
「いや、そういうわけじゃないけど。宿屋にも泊まったりしてたから」
「じゃあどうして?」
「・・・安心したのかも」
「え?」
「なんていうか、ビアンカのうちの空気とか匂いとか懐かしいかんじとか。ここなら安心できるって思ったのかな」
もう懐かしむ家も共に語り合う家族もいない。
そんな環境で10年もこの幼馴染は過ごしてきたのだと思うと、胸が苦しくなる。
彼の家族の代わりにはなれないけれど、せめて懐かしむことのできる記憶の一つとして彼を癒してあげられたらいいのに、簡単にはその方法が思いつかない。
「うちから枕でも持って来ればよかったかしら」
「枕?」
心の声のつもりが、うっかり口に出してしまっていたらしい。
「せめてうちの枕でもあれば、ここでもリュカはちゃんと寝られるかと思って」
「なんだよそれ。枕持参で旅に出るなんて聞いたことないよ」
冗談よ、と二人でクスクスと笑いあう。
二人で軽口を言い合う時間がとても心地よかった。
けれど、こんな時間もリュカにとっては休息にあててあげたほうがいいのではないだろうか。
ふとビアンカは思い立った。
「ねぇ、リュカ。こんな時間でも少し寝ておいたら?今日の夜も見張り当番よね?」
「え?そうだけど、まだ眠くないよ」
「ダメよ!ただでさえ少ないリュカの休息時間なのに、私ったらごめんなさい」
ビアンカと話をする時間のほうが何倍も貴重だと考えるリュカの側でビアンカはてきぱきと毛布などをそろえ始めた。
「これでよし!さ、おやすみなさい」
満足げにその場を立ち去ろうとするビアンカをリュカは制した。
「待ってよビアンカ。いきなり寝ろって言われても」
「体を横にしてるだけでもずいぶん違うわよ?」
「でも・・・それこそ枕でもないと寝られないよ」
「船室に行けばいいじゃない」
「こんな明るいうちじゃ、熱くて船室になんていられないよ」
「うーん。何か枕になりそうなもの・・・」
リュカに悪戯心が芽生えた。
「じゃあさ、ビアンカの膝枕がいいな」
「は?」
驚いて目を見開くビアンカにリュカは内心ほくそ笑んだ。
これであきらめてくれるだろう。
「ビアンカが膝枕してくれたら僕も寝るよ」
ビアンカは目を大きく開いた表情のまま硬直している。
ビアンカを驚かせたことで満足したリュカが、ウソだよ、この話はおしまい、そう言いかけた時だった。
「・・・わかった」
今度はリュカが目を見開く番だった。
ビアンカは暖かい日差しが降り注ぐ甲板に座り込み、膝をポンポンと叩いた。
「どうぞ?」
白昼夢でも見ているのだろうか?
もしかして僕はもう眠ってしまっていたのか?
目の前で自分を見上げるビアンカを見ながらリュカは真剣にそう思っていた。






あれれ~?おじさ~ん。おかしいなぁ。なんでこんなに長くなってるんだろうね?なんでまだ終わってないんだろうね?続きは解決編で!真実はいつも一つ!

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