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5000hit 用に書いてたんだけど、どうにもこうにもお題に合わなくなってきたので、ここで疲労、じゃなかった披露。
最初から分かりきっていた。
自分には過ぎた存在なのだと。
けれど、そんな言葉で片付けられるところにはもういなかった。
気づけばこの手は必死に君を絡めとり、
どこにもいかないように、どこにもいけないように、何重にも鎖を巻きつける。
君の向かう先にはいつでも光が満ち溢れているけれど、その道に進めない僕が立ち止まっているから、君もまた、その道には向かえない。
僕の向かう先はいつでも暗く闇に包まれている。そんなところに君をつれてはいけないから、鎖をはずそうとするけれど、緩まる鎖に出来る距離は、そこにあった温度を容赦なく奪っていく。
それに耐え切れず、また鎖を締めなおす。
哀しそうな笑顔でそれを見る君と、嬉しそうな泣き顔でそれを見る僕。
離れられないと分かっているのに、離れようとして、また離れたくないことを確認する。
いつになったらこの作業に終わりは来るのだろう。
分かってる。僕から鎖を切ればいい。それが一番いい。
やっと君を解放してあげられる。そんなこと分かってる。
だけど、結局、独りで鎖に絡められてそこから動けない僕に、君は光をあてにくるのだろう。
そこでまた僕は嬉しそうに泣くんだろう。
ならばいっそ、君から鎖を切ってくれ、と思うけれど、そんなことをされたら、また僕は必死になって君に鎖をかけに行くだろう。
そしてまた君は哀しそうに笑うのだろう。
分かりきっているのに、こんなにも理解しているというのに、
それが現実になったときを怖れる自分がおかしくてしょうがない。
震える自分を抱きしめてほしいと、彼女の腕を欲しがる自分をまた自分が嘲笑った。