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昨日のネタは、今読み返すと、そこまで悪くないなぁ、と自画自賛している始末であります。
いいんだ。だって自分のネタ帳だもん。
クリスマスSS、筆が進まないなぁ。
なんていうか、精神論にごまかされない、日常の一コマみたいのをかけるようになりたいのに、なかなかなかなか。
「市丸隊長」
掛けられた声は、この世界のどんな音よりも耳になじむ旋律。
振り返ると、そこには予想通りの姿。
「なんやろ、十番副隊長さん」
「これ、落としましたよ」
乱菊から渡されたのは、美しい刺繍が施された袱紗。
「僕のやないよ?」
「けど、確かに市丸隊長の袂から・・・・。失礼いたしました」
乱菊の表情から、余計な思いこみをしたのだと分かる。
「ちゃうよ。こんな袱紗もっとる女知らんもん」
乱菊の表情が僅かにこわばる。
「出すぎた真似をいたしました。・・・これはどういたしましょう」
「そやなぁ・・・そや。君にあげるわ」
「は?」
「綺麗な袱紗やし。誰のかもわからんし、ええやろ」
「いいわけないでしょ!」
ベシャっと音を立てて、それは僕の顔に投げつけられた。
袱紗だというのに、これだけの音を立てるなんて、相当力の篭った投げ方だっただろう。
一瞬ひるんだ間に、もう君の姿は遠ざかっていた。
くくくっ、と笑いが込み上げる。
よかった。変わらずあのころの君だ。
他の女の香のする袱紗なんて欲しがるはずない。そして、それを差し出そうとする僕を許すはずなんてないのだ。
君が変わらずあのころの君であることを僕は拙い方法で確認する。
そして、君の後ろ姿を見ながらほくそ笑むんだ。
君の心に僕の居場所があることに。
「あ!ギンちゃん、いたー!!早く袱紗返してよぅ!剣ちゃんにもらった大切な袱紗なんだよ?」
「ごめんごめん、やちるちゃん。今返しに行こうとしてたとこやねん」
「?・・・なんか、ギンちゃん嬉しそうだね」
「やちるちゃんも立派な大人の女になったんやなぁと思て」
「?」
あんな綺麗な女にヤキモチやかすなんて、立派な女の証拠や。
やちるちゃんはたぶん、金平糖かなにかをくれようとしたんだと。
えと、日常って何かな・・・・orz