[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
また時間があいてしまいました。
お久しぶりです。オリンピック終わってしまいましたね。
寂しいったらありゃしない!!
毎日スポーツニュースに端々に移る内村君を見てはニヤニヤし、Yahooニュースの体操の欄を見てはニヤニヤし、内村くんの画像を検索してはニヤニヤするという変態生活を送っています。
あー、もう、頂点を極めたアスリートというのはなぜあんなに輝いてるのか!
素敵すぎてニヤケがとまりません。
銀座のパレードもコナミのファンイベントもめっちゃ行きたかったなぁ・・・。
仕事のバカやろう!
ということで、今日は仕事にふてくされる5主さんをお届けします。
バンッ!バンッ!
机をたたきつけるような音が執務室に響いている。
もちろん机をぶん殴っているわけではない。グランバニア国王、もとい世界の救世主であるその人が本気で机をぶん殴ったら、いくら国王の高級机といえども一発で破壊されるだろう。
「いい加減に機嫌を直してください、坊ちゃん」
「・・・・」
無言で書類に(大変力強く)承認印を押し続けるリュカに対し、サンチョはため息まじりに話しかけた。
大きくなってもふてくされ方は同じだな、と苦笑しながらリュカを見つめる。
視線を合わせず無言で何かの作業をし続ける様子は小さいことに父に叱られてふてくされる姿と全く同じだ。
小さいときは無言で土いじりをし続けてきたが、それが国王の仕事に変わったところは唯一成長したところであろうか。
しかし、一点を見つめながら小さく口をとがらせる表情は変わっていない。
内心でそれを微笑ましく思いながらサンチョは口を開いた。
「王妃のおっしゃることも一理ありますよ。国王たるもの、そうやすやすと国をあけるものではありません」
「それは王妃も同じでしょ」
リュカは視線をずらすことなく相変わらずバンバンと派手な音を立てながら印を押し続ける。
「なんで僕だけ置いてきぼりなの」
ビアンカと子供たちはダンカンを訪ねていた。久しぶりの里帰りである。
本当ならリュカもいっしょに行くはずだった。というより、無理やりついていくはずだった。
しかし、書類がたまっていることがビアンカにばれてしまい、留守番するはめになったのだ。
今日中に帰ってくるから、と説得され無理やり執務室に戻され、今に至る。
「国王御一家のおかげで、世界は平和を取り戻しました。国王が心配されるようなことはもう起こりませんよ」
かつて、自分がいない間にさらわれた最愛の人。取り戻すまでに彼の時間で2年必要だった。
その時の悲痛な表情と痛々しさは今思いだしても胸が痛む。
それを思ってサンチョは話しかけた。
「王妃様はすぐに戻ってらっしゃいます。それに、誰より心強いお二人がいっしょじゃないですか」
「確かにね。けど、僕の方が強いし」
「それは・・・まぁ、そうですね」
「それに、僕のほうがちゃんと守れる」
「そうですねぇ・・・」
「ビアンカを守るのは僕の役目で特権のはずなんだけど」
「・・・・」
とどのつまり、このお方は家族に置いていかれたことも然ることながら、妻を守る役割を子供たちに獲られたことがくやしくてたまらないのだ。
サンチョは遠い昔、レヌール城から帰ってきた小さなころの国王を思いだしていた。
『サンチョ!僕、ビアンカのことちゃんと守ったよ!!ビアンカ、僕のこと見直したって!!』
本当に小さい時から変わらない。
ビアンカちゃん命だ。いや、ビアンカちゃん命すぎる。
思いっきり深いため息をついてから、サンチョは書類を整えた。